写真家のおじいさま
カメラは一応持っています。
Nikonのミラーレス一眼。
きっかけは、昔、個人のセレクトショップで働かさせて頂いていて、基本一人でお店番をしていたのですが、これがまぁー暇で。暇すぎて泣いちゃうくらい暇で。暇つぶしの一環、あ、違う、お仕事の一環としてブログを書いていて、その写真を綺麗に撮りたい、カメラ買っちゃえ!でした。
その前からね、上司の一眼レフ借りてパシャパシャやっていたのですが、やっぱりカメラで撮る写真は綺麗。iPhoneもすごく綺麗なんだけど、綺麗の種類が違いますね。iPhoneは、機械的な美しさだけれど、カメラは、いや、カメラも機械なんだけれど、もっと動的な美しさがありますね。iPhoneって基本あんまり撮る人の個性でなさそうだけれど、カメラは出まくり。私なんかは下手っぴで悩みましたもん。
実家の犬なんかもね、撮っちゃったり。
いぬに関しては、落ち着きがないので
iPhoneで適当に連写してた方が良いのですが。
そう言えば、そこのセレクトショップにいたとき、
フラッと入ってきたおじいさまが、私は写真家で、
昔、篠山紀信の弟子で、何度も一緒に仕事をしたもんだ。
と語り始めたことがあったなあ。
ふんふん聞いていたら、最近の若者は私の話を信じずに
適当に流す奴ばかりだが、お嬢さんはしっかりと
聞いてくれるね。ありがとう。と言ってもらった。
私はただおじいさまのお話が面白かったから
聞いていたので、その話が嘘か本当かなんてどうでもよかったし、
嘘なら嘘でチャーミングだとも思う。
それよりも、おじいさまが見せてくれた写真の数々が本当に綺麗で、中には私がよく行く公園の写真なんかもあったりしたのですが、まるで違う場所、世界遺産ですかここは並みに綺麗な風景写真で、その写真が全てだと思ったのでした。
インスタ映え、が流行っていますが、まあ、別に楽しけりゃいいと思うのだけれど、どんなにお洒落なカフェでかわいいケーキを角度を変えながらiPhoneで撮る一枚よりも、あのおじいさまが、嘘か真か、尊敬する篠山紀信師匠を思いながら、自分の人生を思いながら、心を込めて、その瞬間瞬間を刹那的に捉えた一枚の方が、私の心に深く残っています。